診療のご案内 睡眠時無呼吸症候群

いびき・日中の眠気が気になる方へ|睡眠時無呼吸症候群(SAS)とは?尼崎・塚口の内科が解説

この記事の執筆者 森川 髙司(もりかわ たかし)|医療法人煌仁会 森川内科クリニック 理事長

内科医。約30年にわたり地域の内科診療に従事。睡眠時無呼吸症候群(SAS)の検査・診断からCPAPなどの治療・その後の継続管理まで一貫して対応。在宅医療にも取り組む、尼崎・塚口のかかりつけ医。

「家族にいびきを指摘された」「しっかり寝たのに昼間眠い」——その症状、睡眠時無呼吸症候群(SAS:サス)のサインかもしれません。尼崎・塚口の森川内科クリニックが、SASとは何か、放置のリスク、相談・検査の流れまでをやさしく解説します。

まず結論:いびきと日中の眠気は、調べて治せる病気のサインかもしれません

最初に要点を3つお伝えします。

  1. 大きないびきと強い眠気は、睡眠時無呼吸症候群という「治療できる病気」のサインのことがあります。
  2. 放置すると、高血圧や心臓・血管の病気、居眠り事故のリスクが高まります。
  3. 検査は痛くなく、多くはまず自宅でできます。早く気づけば、ぐっすり眠れる毎日を取り戻せます。

音声はこちらからお聞きいただけます

睡眠時無呼吸症候群(SAS)とは?

結論:眠っている間に、何度も呼吸が止まったり浅くなったりする病気です。
医学的には、10秒以上呼吸が止まる状態を「無呼吸」といい、1時間あたりの無呼吸・低呼吸の回数(AHI)が5回以上、または7時間の睡眠中に30回以上ある場合に、睡眠時無呼吸症候群と診断されます。

男性に多い病気ですが、女性も年代によっては罹患率が高くなるため注意が必要です。特徴的な症状が「いびき」で、ご本人は眠っているため気づきにくく、ご家族の指摘で見つかることがよくあります。

なぜ寝ている間に呼吸が止まるの?

結論:眠ると、空気の通り道(上気道)が狭くなってふさがるからです。
起きているときはのどの筋肉が通り道を支えていますが、眠ると筋肉がゆるみ、もともと狭い方では舌の付け根などが落ち込んで通り道がふさがります。

狭くなった通り道に無理に空気を通そうとすると、強い圧力がかかって粘膜が振動します。これが「いびき」の正体です。そして完全にふさがると、呼吸そのものが止まります。

睡眠時無呼吸が一晩中繰り返される様子(睡眠中息が止まる→わずかな時間覚醒する→再び眠りに落ちる→一晩中繰り返す)

「ただのいびき」と何が違うの?

結論:呼吸が止まっているかどうかが分かれ目です。
次のようないびきは要注意です。

  • 毎晩のように大きないびきをかく。
  • いびきが急に止まり、しばらくして大きな音とともに再開する(止まっている間が無呼吸です)。
  • ご家族から「寝ているとき息が止まっていた」と指摘されたことがある。

放っておくと、どうなるの?

結論:睡眠不足の問題にとどまらず、全身の健康に影響します。
睡眠中に無呼吸が繰り返されると体内の酸素が不足し、それを補うために心拍数が上がります。脳も体も断続的に覚醒した状態になり、気づかないうちに大きな負担がかかります。

主なリスクは次のとおりです。

  • 日中の眠気・倦怠感・集中力の低下。
  • 居眠り運転や機械操作のミスによる事故・労働災害。
  • 心臓への負担増大による生活習慣病の悪化(高血圧・心疾患・脳血管障害など)。

高血圧などの生活習慣病については生活習慣病のページもあわせてご覧ください。

どんな人がなりやすいの?

結論:空気の通り道が狭くなりやすい要因がある方です。
代表的なものは次のとおりです。

  • 肥満(首やのど周りに脂肪がつき、通り道が狭くなる)。
  • あごが小さい・後退している、舌が大きい(巨舌)など、骨格・口腔の特徴。日本人はやせていても骨格の影響でなりやすい方がいます。
  • 扁桃が大きい、鼻づまりがある。
  • 飲酒(特に寝る前)、加齢。

こんなサインはありませんか?(セルフチェック)

当てはまる項目が多い方、特に「無呼吸を指摘された」「強い眠気で困っている」方は、一度ご相談ください。

大人のチェック項目

  •   昼間・日中の眠気がある
  •   いびきがうるさいと言われる
  •   寝起きが悪い
  •   朝起きたときに頭痛がする
  •   居眠り運転や運転中の眠気がある
  •   熟睡できない/夜中に目が覚める
  •   寝汗をよくかく/息苦しい
  •   口の中が渇く/口呼吸になる
  •   睡眠に満足感がない
  •   肥満気味・血圧が高い

お子さまのチェック項目(小児SAS)

  •   あごが小さい、面長(ロングフェイス)の傾向がある
  •   起床時の頭痛、朝なかなか起きられない
  •   扁桃腺・アデノイドの肥大、記憶力低下による学習面への影響
  •   寝汗をかく、漏斗胸がある

何科で相談すればいい?検査はこわい?

結論:まずはお近くの内科で大丈夫です。
SASはいびきや眠気だけでなく、高血圧など全身の健康とつながるため、内科で総合的に相談できます。当院では問診・検査からCPAPなどの治療・その後の管理まで一貫して対応します。

最初に行うことが多い簡易検査は、痛みがなく、ご自宅でいつもどおり眠っている間に受けられます。指や鼻などにセンサーをつけて、呼吸や酸素の状態を記録するだけです。必要に応じて、より詳しい精密検査(PSG)に進みます。

呼吸器の症状が気になる方は呼吸器内科のページもご覧ください。

今日からできること

  • 寝る前のお酒を控える(飲酒はいびき・無呼吸を悪化させます)。
  • 横向きで寝てみる(あお向けは通り道がふさがりやすくなります)。
  • ご家族に「寝ているとき息が止まっていない?」とたずねてみる。
  • 当てはまるサインが多ければ、自己判断せず内科に相談する。

まとめ

いびきと日中の眠気は、睡眠時無呼吸症候群という治せる病気のサインかもしれません。放置すると全身に負担がかかりますが、検査は痛くなく、早く気づけば暮らしを確かに良くできます。「受診するほどかな」と迷う段階でのご相談を、私たちはいちばん大切にしています。

いびき・眠気が気になったら、お気軽にご相談ください

森川内科クリニック(医療法人煌仁会)

  • お電話:06-6439-7337/再診・初診のWeb予約も承っています。
  • 所在地:兵庫県尼崎市上坂部1丁目4の1 ミリオンタウン塚口2階(万代2階・駐車場無料)。
  • JR塚口駅から徒歩3分。日曜も診療(受付10:00〜13:00)。木・金は夜20:00まで受付。

よくあるご質問(FAQ)

Q1. 睡眠時無呼吸症候群は太っている人だけの病気ですか?
A. いいえ、やせている方でもなります。肥満は要因のひとつですが、あごが小さい・舌が大きいといった骨格や口腔の特徴、扁桃肥大、鼻づまりも関係します。日本人は太っていなくてもSASになる方がいます。
Q2. いびきや日中の眠気は、何科に相談すればよいですか?
A. まずはお近くの内科でご相談いただけます。当院では問診・検査からCPAPなどの治療・その後の管理まで対応しています。必要に応じて適切な診療科と連携します。
Q3. 検査は痛いですか?入院は必要ですか?
A. 痛みはありません。最初に行うことが多い簡易検査は、ご自宅でいつもどおり眠っている間に受けられ、入院は不要です。必要に応じて、より詳しい精密検査(PSG)を行います。
Q4. 放置すると、どんなリスクがありますか?
A. 日中の眠気による事故のほか、高血圧・心臓や血管の病気の悪化につながることが報告されています。早く気づいて治療すれば、これらの負担と向き合っていけます。
Q5. 子どももSASになりますか?
A. なります。お子さんでは扁桃やアデノイドの肥大が原因になることがあり、朝起きにくい・学習面への影響などのサインが出ることもあります。気になる場合はご相談ください。
Q6. 治療を始めると、生活はどう変わりますか?
A. 多くの方が、朝の目覚めが楽になる・日中の眠気が減る・血圧の管理がしやすくなるといった変化を実感されます。いびきが減り、ご家族もよく眠れるようになります。